作家志望の不定期ブログです。
無色の翼、鳥は何処に向かうのか?
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大きな樹の下で AF1「君と過ごす雨の日」
2010-05-25-Tue  CATEGORY: Another Future
そろそろ1000HITが近いですねー。

1000HITを踏んでくれた方のリクエスト小説を受け付けます
と宣伝をしているので、そのリクエストの幅を広げるために
今回は大急ぎでこんな小説を書き上げました。

まぁ、ぶっちゃけ個人的に書きたかっただけなんですがね。



それより、タイトルのAFってのを説明します。
これは「Another Future」の略です。
大きな樹の下で」のもう一つの未来です。

要は、本編無視のやりたい放題な話です。

ちなみに今回は、大樹×珠樹のバカップル話です。
本編の六話でこいつ等が付き合ったら危険だなーと思ってましたが、
やっぱり超危険でしたwww

自分、危険混ぜるなと書いてあると
どうしても混ぜたくなってしまうんですよ。

赤で警告文を出すのは、パラダイムシフト以来です。
ただ、あれとはまた別ベクトルで危険です。
そして、あれよりも数段に危険ですw

こいつ等、バカップルです!! マジで注意してください!!
こいつ等、バカップルです!! マジで注意してください!!
こいつ等、バカップルです!! マジで注意してください!!

危険度が高いので三回言いました。
甘い話が苦手だという人は即刻退避です。



とりあえず、リクエスト小説では本編ではありえない
IF展開のネタとかでも大丈夫です。

どこぞの文学少女みたいな無茶振りでない限り、
大抵のモノは対処可能なので、キリ番を踏んだら是非ともよろしくです。


という訳で長い前座終了です!!
さぁ、天然バカップルの破壊力を思い知るがいい!!
私はもうとっくに自爆して死にかけてますwww

・大きな樹の下で



大きな樹の下で -Another Future-
AF1.「君と過ごす雨の日」


ぽつり、ぽつり……。
今日は窓を叩く小さな雨音で目を覚ました。
ふと視線を隣に向けると、そこには静かな寝息を立てる可愛い少女の寝顔があった。

彼女は僕の恋人、姫宮珠樹。
高校入学と同時に出会って、大学生になった今も付き合い続けていた。
付き合い始めるまで紆余曲折なことだらけだったけど、今はこうして二人で幸せな日々を送っていた。
僕達は高校卒業と同時に、ちょっと広めのマンションで同棲を始めた。
こうして一緒にいられれば、それだけで胸一杯の幸せに満たされる。

今日は雨音のおかげで、珠樹の寝顔を見ることが出来た。
普段なら雨が降ったって、洗濯物が干せないと愚痴るくらいしか出来なかった。でも、今はこうして雨のおかげで小さな幸せを見つけられた。


ただ、君と一緒にいられるだけで僕は世界中の誰よりも幸せになれる。


あどけない可愛い寝顔を起こさないようにそっと撫でた。
大好きな少女が手を伸ばせば届く場所にいてくれる。それだけで僕の心は満たされる。


「大好きだよ、珠樹……」


胸一杯の想いが自然と口から零れてしまった。
あっと思った時にはもう手遅れだった。

珠樹の長いまつ毛が微かに動き、どんな宝石よりも澄んだ瞳が開いてしまった。もう少し珠樹の寝顔を見たかった僕としては、ちょっとだけ残念だった。


「……おはよう、大樹君……。私も大好き……」


起きた途端、朝顔のように鮮やかな笑顔を浮かべる珠樹。
さっきの呟きはしっかりと珠樹の耳に届いていたようだった。思わぬ返しにドキッとした。


「お、おはよう。まだ起きるのには少し早いし、目覚ましが寝るまでゆっくりしてようか?」

「うん。早く起きて得した気分だね?」


珠樹は仔猫のように僕の胸元に擦り寄って、気持ちよさそうな笑みを浮かべた。

布越しに感じられる彼女の体温はいつも優しくて、この温もりに触れていると僕も優しい気持ちになれる。抱き締めているのは僕の方なのに、彼女に触れられていると何故か僕の方が抱き締められているように感じられた。

この温かい包容力が大好きだった。
胸元で幸せそうに丸くなっている珠樹をギュッと抱き締めた。
珠樹が息苦しそうな悲鳴を上げた気がするが、少しだけ我慢してほしい。もう少しだけ君の温もりを感じていたいから。

あっ……、珠樹も反撃してきた。

珠樹の腕が僕の背中に回り、ギュッと強めに抱きついてきた。そのささやかな抵抗が可愛くて、もっと強く抱き締めてしまった。

でも、これ以上抱き続けると珠樹も苦しいと思うので、凄く名残惜しいけど、パッと珠樹を解放した。

その瞬間、無粋な目覚まし時計のベルが怒鳴り始めた。

どうやら朝の小さな幸せな時間は終わってしまったようだ。もう起きて朝の支度をしないと大学に遅刻してしまう。

「さて、朝ご飯を作らないと……」

「あの、大樹君……」
「駄目だよ、珠樹」

「うぅ……」

涙目になっても、これだけは譲れない。ご飯の準備は僕の仕事だ。

「珠樹、君は本気でピアニストを目指すんだろう? だったら、指を傷付けるかもしれない場所には近付かないように」

「でも、でもぉ~……」

可愛く駄々を込めても駄目なものは駄目だ。

珠樹は高校時代にやっとあがり症を克服して、コンクールで結果を出せるようになった。それ以来、ピアニストを目指して頑張っている。

僕は珠樹の夢を応援すると決めたのだから、彼女のためにも指を危険に晒すようなことはさせられない。ただでさえ珠樹はのんびりしているのだから、台所に立ったら絶対に怪我をする。


「私だってたまには大樹君のためにご飯作りたいのに……」
「その気持ちだけで充分だよ。だから、大人しくしてるんだよ?」

「……大樹君の頑固者」

「頑固にもなるよ。だって、君を守るためだからね」

反論を言う前に珠樹を抱き寄せ、優しくおでこにキスをした。
キスをされた珠樹は顔を真っ赤にして、金魚みたいに口をパクパクさせた。未だにこういう不意打ちには弱い。そんな初心なところが堪らなく可愛かった。

「……た、大樹君はずるいと思う……」

「そう? 珠樹だって結構ずるかったりするけど?」

さっきだって起きたところで不意打ちを食らったし。というか、むしろ珠樹の方が自然と僕の心を動揺させてばかりなんだけどな。

「そんなことないよぉ~」

まぁ、君の場合はほとんど無自覚だからね。
僕は……まぁ、半分自覚してたり、半分無意識でやってたり。

「ほら、いいから大人しくしてる」
「は~い……」

少し拗ねながらも珠樹は自重してくれた。それを確認してから、僕はキッチンへと向かった。

僕達が暮らしているマンションは姫宮家が所有しているもので、普通の大学生が手を出せるような物件ではなかった。僕達の同棲を最後まで反対していた珠樹のお父さんが、娘と暮らすならこれくらいの水準の部屋じゃないと認めん、と言って用意してくれたのだ。

珠樹のお父さんは……少し苦手だけど、娘想いのいい人だ。でも、ポントー持って追いかけるのは本当に止めてほしい。まぁ、その辺りは姫宮の血筋って感じだけど。

そんな訳で最新のシステムキッチンで朝ご飯を作れるのだ。でも、IHって好きじゃないんだよね。

「……んっ?」

冷蔵庫から食材を取り出していると、リビングからピアノの旋律が聞こえてきた。

敢えて説明するまでもなく珠樹の演奏だ。

朝の練習は子供からの日課だそうだ。こうして一緒に暮らすようになってから一日たりとも欠かしたことはない。修学旅行の時も布の鍵盤を叩いて練習していた。

ちなみに、珠樹は意外と悪魔的な曲を弾くのが好きだ。
クラシックで悪魔的というと、超人的なテクニックでの早弾きのことらしい。悪魔に魂を売り渡さなければ出来ないような技術ということで、悪魔的という言葉が使われるそうだ。……もちろん珠樹と胡桃からの聞きかじりの話だけど。

……これはリストの超絶技巧練習曲だったかな?
何度も聴いているうちに覚えてしまった。確か、一番有名な奴。……え、えっと、マ……、マ……、何だっけ?

「第四番のマゼッパだよ~」

……ピアノを弾いている時の珠樹は異常に鋭い。感覚が非常に鋭敏になるらしいが、人の心のうちを読むのは止めてほしい。

「いやいや、声に出てるからね~」

……まぁ、珠樹が楽しそうにピアノを弾いているならそれでいい。今は朝ご飯を作らないと。

「うん、期待してるよ~」

……本当に口に出てる?
ピアノを弾いている珠樹以外に突っ込まれたことがないんだけど?
まぁ、深く考えても仕方ないから、料理に集中しよう。

味噌汁に豆腐投入して完成。鮭はあと一分で焼き終わるから、その間に食器と漬物をテーブルに並べて……。あっ、焼き終わった。IHって自動で焼いてくれるから便利だね。っと、焼鮭を皿に移して、さっき作ったタレをかけて終了。さて、二人分のご飯と味噌汁をよそって……。

「珠樹~……」
「うん、終了♪」

……本当にピアノを弾いている時の珠樹って凄いなぁ……。やっぱり、珠樹って天才なんだな。

調理終了と同時に演奏を終えた珠樹が笑顔で食卓についた。僕も遅れて席についた。

「はい、召し上がれ」
「いただきます~♪ うん、今日も美味しい~♪」

美味しそうに食べてくれる珠樹を見ると、幸せな気持ちになれる。
小豆や朝人からはよく所帯染みていると言われるけど、これは僕のささやかな楽しみなんだ。大好きな人のために食事を作って、それを美味しいって言ってもらえること。

……やっぱり、珠樹に料理当番を譲るのは駄目だな。だって、珠樹が美味しがってくれる表情が見られないのは嫌だし。

「あっ、大樹君」
「何?」

「ご飯粒ついてるよ」
「えっ? どこ?」

珠樹に言われて頬に手を伸ばすが、特にご飯粒がついている感じはしなかった。

「ここだよ……」

珠樹は少し行儀悪く食卓を乗り出して、僕の頬にペロッと舐めた。

……か、完全な不意打ちだ。今までは指で掬って食べるくらいだったのに。いや、それだって最初は凄く恥ずかしかったけど……。たまに予告なくレベルアップするんだよな、珠樹って……。

「あ、ありがと……」

「うん、どういたしまして」

我が愛しの天然姫君は屈託のない笑顔で答えた。
多分、今自分がしたことの恥ずかしさを自覚していないんだろうな。恋人同士なら、これくらい当たり前だよねって顔をしている。

僕より珠樹の方が絶対にずるいと思う……。

顔が熱くて仕方ない。きっと湯気が出そうなほど赤くなっている気がする。こんな顔を見られるのが恥ずかしくて、僕は俯いて一気にご飯を掻き込んだ。










恥ずかしい朝食を終えると、僕達は一緒にマンションを出た。

僕は市内の大学に通っているが、珠樹は都内の有名音大に通っている。登校時間は違うのだが、いつも駅までは一緒に行くことにしている。出来る限り一緒の時間を過ごしたいからだ。

ただ、今日は結構な土砂降りだった。

雨は部屋の中でぼんやり見ている分には風情があっていいかもしれないが、外に出る時はやはり晴天の方がいい。

空を見上げると、いつも青く澄んだ空が灰色の雲に覆われていた。こうして外に出て、どんよりとした曇り空を見上げると不思議と気分も暗くなってしまう。

「……結構降っているな。もうすぐ梅雨だし、仕方ないか……」

梅雨の時期は洗濯物が……って、今の部屋は乾燥機があるから平気か。除湿機もあるから湿気対策も万全だし。

……やっぱり、家の中に戻りたいな。あの部屋、僕の家より全然快適だし。たまには大学をサボって珠樹とずっと一緒にいたいな。

あぁ、でも駄目だ!!

珠樹の勉強の邪魔をする訳にはいかない。いかないんだけど……、うぅ~、一日中珠樹と一緒にいたいし……。

「どうしたの、大樹君? そんなに頭を抱えて?」
「あっ、いや……、その……」

さすがにサボるかどうかを迷っていたなんて言えない。
僕は誤魔化すように傘を開いた。ちなみに僕の傘のサイズはLLだ。僕の身長だと、普通のビニール傘って全然役に立たないのだ。

「大樹君は梅雨って嫌いなの?」

「まぁ、あまり好きって人はいないと思うよ。家にいた時は洗濯物が干せないし、カビが結構生えてくるし、大変だったからね。……あっ、そうだ。小豆の奴、ちゃんと掃除してるかな? 心配だ……」

「大丈夫だよ、小豆ちゃんなら」

珠樹は何の根拠もない信頼を寄せているが、僕としては小豆だから心配なのだ。しかし、小豆も独り立ちしようと頑張っている途中だし、黙って見守った方がいいかもしれない。


「小豆のことはともかく、珠樹は梅雨好きなの?」

「んん~、大樹君と一緒なら梅雨だって毎日楽しいよ」


珠樹は無邪気な笑顔のまま僕の傘の中に入ってきた。自分の傘を持っているのに、そんなことは関係と言わんとばかりに僕の腕にしがみつく。

……ほら、やっぱり珠樹の方がずるい。

無垢で自由奔放な珠樹の行動にいつも僕の心臓はドキドキしっぱなしだよ。幸せ過ぎて寿命が縮んだかも。


「ほら、こうして毎日相合傘が出来るんだよ? 私、大樹君と出会って梅雨も好きになっちゃった」

「……うん、僕も好きになったかも。梅雨のこと……」


今年の梅雨は少し長く続いてほしい。
珠樹の温もりを感じながら、そんなことを願ってしまった。

本当に珠樹がいるだけで僕の世界は全てが幸せに変わってしまう。どんより暗い曇り空だって、君がいてくれるだけで虹色に輝いてしまう。

君と出会えて本当によかった……。
大好きだよ、珠樹……。





The End of Another Future Story



あとがき

バカップル外出禁止法案を国会に提出します!!
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コメント

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No title
コメント水聖 | URL | 2010-05-25-Tue 17:00 [編集]
な、なんですか、これは!
超好きですwww
全編顔ニヤケっぱなしでしたよー!
そうか、こんなのも書けるんだ、ふふふ・・・
ああ、1000ヒットマジで踏みたい!
しかし高級そうなお住まいでうらやましい。
ビンボーなうちの息子(蒼祐)の部屋とは大違いです。
Re: No title
コメント遠野秀一 | URL | 2010-05-25-Tue 20:34 [編集]
水聖さん、コメントありがとうございます。

ふふふ…って笑いが非常に気になるんですが、
1000HIT踏んだら何をするつもりですか?www

AFは何も考えず好き勝手に書けて楽でした。
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