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無色の翼、鳥は何処に向かうのか?
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大きな樹の下でAF5.「聖なる夜はワガママな君と(前編)」
2010-12-24-Fri  CATEGORY: Another Future
本日二回目の更新です。
タイトルがぎりぎりなので若干詰めましたww
ちなみに珠樹編です。タイトル的に小豆っぽいですが。

にしても、またもAFの更新。
そのうちにAFの方が数多くなるような気がします。
本編はそろそろ出したいな~と思いつつ、
なかなか忙しくて手が回らないですw

・大きな樹の下で



大きな樹の下で -Another Future-
AF5.「聖なる夜をワガママな君と(前編)」



華々しい電飾に彩られた幼木にベツレヘムの星を捧げる。
ベツレヘムの星は、東方の三賢者をイエス降誕の地へと導いた星。イエス降誕を示した奇跡の象徴。多くの人々を救ったメシアの誕生日は二千年以上の月日が経った今でも世界中で祝福されている。

クリスマス・ツリーの飾り付けを終えて、私は脚立から降りた。
こんな風に自分の手でクリスマス・ツリーを装飾するなんて初めてだったのでとても楽しかった。薄い新緑色のモミの木が電飾やリボンによってキラキラに輝いていく光景は素敵過ぎて、今まで一度もこんな素敵なことが出来なかったことがとても勿体ないことだと思った。

でも、これからは何度だって出来る。
大樹君と一緒なら、何度だって。

私、姫宮珠樹が大樹君と付き合い始めたのは、ちょうど二週間前だった。そして、今日は恋人と初めて一緒に過ごす聖なる夜。胸の高鳴りは抑えられなかった。


「……ねぇ、よかったの?」
「えっ? 何が?」



脚立を片付けようとしたところで後ろから声を掛けられた。
振り返ってみると、そこには可愛いポニーテールが似合う少女、柴崎小豆ちゃんが不安そうな顔をして立っていた。

「……だから、今日、大樹と二人きりじゃなくて」

小豆ちゃんは所在なさげに両手を合わせる。
今日は聖なる夜、クリスマス・イブ。日本だと恋人同士で過ごすことが一般的だと言われている。なのに、私と大樹君はこうして小豆ちゃん達を一緒にクリスマス・パーティに参加している。それを小豆ちゃんは気に病んでいるのだろう。


「うん。私も大樹君もみんなと一緒にパーティに参加したいから、こうしてここにいるんだよ」

「……まぁ、大樹ならそう言いそうだな。でも、珠樹もよかったのか? せっかくのクリスマスなのに……」

「いいんだよ。私は別に恋人だけで過ごすクリスマスなんて憧れてないもん。ほら、ウチの家って基本的に海外組が多いから、考え方も自然と向こう寄りになってるから、クリスマスって家族一緒ってのがしっくりくるの」


ついでに言うと、クリスマス・イブは基本的に準備しかしない日、という印象しか持っていない。なので、二十四日もクリスマス・パーティに参加できて、とってもお得な気分だった。


「全くつまらんことを気にするな」


今度は横から凛々しい声が掛けられた。
こんな声の持ち主は一人しかいない。まるでお伽噺から飛び出してきたような銀髪金眼の少女、シャルロッテ・バッハシュタインさんだ。彼女は大樹君や小豆ちゃんの幼馴染で、日向君の恋人でもある人だ。私は今まで数回しか会っていないが、とても格好いい女性だ。


「小豆、お前、去年も似たようなことを私に言ったな?」

「だって、シャルはともかく朝人はイヴのデートを楽しみにしてたんだよ。それなのに、あんたってば無理矢理あいつを引っ張ってウチにまで来て……」


その話は日向君から聞いている。
大樹君達は毎年クリスマス・イブに幼馴染四人だけでパーティを開くのが恒例だったそうだ。しかし、中学最後の年に日向君とシャルロッテさんは付き合い始め、恒例のクリスマス・パーティは終わりになると思っていた。シャルロッテさん以外は。

去年のクリスマス・イブ、日向君はシャルロッテさんに連れられてプラネタリウムでゆっくりデートを楽しんでいた。二人だけでクリスマス特別仕様のプラネタリウムを楽しみ、その後、全速力で大樹君の家に舞い戻り、大樹君と小豆ちゃんだけのクリスマス・パーティにも参加したそうだ。


「あぁ、大樹と二人きりを邪魔されて怒っていたな、お前」
「うっさい! それを今ここで言うな!」

「私はお前達とのパーティだって楽しみなんだ。デートもして、お前達とも一緒に過ごす。それの何が悪い? それに、今年は新しい参加者も増えて、去年よりずっといいぞ」


とても行動的な人で格好いいと思う。
幼馴染四人組の中でいつも先頭を走っていたのがシャルロッテさんだったそうだ。その後ろを必死に追いかけるのが小豆ちゃんと日向君。そして、一番後ろからみんなを見守っているのが大樹君。

今は四人一緒にいる時間はほとんどなくなってしまった、と大樹君は少し寂しげに言っていた。だけど、今の彼等を見ても、そんな子供時代の様子が目に浮かぶようだった。彼等の絆は今もこうして確かに結ばれている。


「私も小豆ちゃんやシャルロッテさんと一緒にパーティが出来て嬉しいよ。だから、あまり気にしないで、小豆ちゃん」

「別に気にしてなんか……」
「もっと素直になれ、小豆。私達と一緒でお前も嬉しいだろ?」

「ふん! 知るか!」


小豆ちゃんは顔を真っ赤にして、飾り付けの終わっていない部屋の片隅に逃げてしまった。クリスマス・ツリーの前に残された私達は互いに顔を合わせ、小さく苦笑した。


「やれやれ、あいつも相変わらずだな」
「でも、小豆ちゃんらしくて可愛い」

「ふむ、それもそうだな。素直だということが必ずしもいい、とは限らんしな」

そう言うと、シャルロッテさんの視線は部屋の片隅にいる小豆ちゃんから私に向かう。本当に美人な人なので、シャルロッテに見つめられると一瞬ドキッとしてしまう。


「姫宮……いや、珠樹。君がこうして幼馴染のパーティに参加してくれたことを感謝する。私はもう四人で過ごすクリスマスはないと思っていたから、こうしてまたパーティが出来て嬉しい。ありがとう」

「そ、そそそ……そんな、お礼を言われるようなことじゃ……」

「君にとってはそうだとしても、私にとっては礼を言いたいことなんだ。だから、君にありがとうと伝えたい。そして、これからよろしく頼む、珠樹。君はもう私の大切な友人だ」


シャルロッテさんは綺麗な右手を差し出してきた。
緊張しながら彼女と握手をして、私は少しだけ胸が熱くなった。こうしてちゃんと友達と言ってくれたことが嬉しかった。


「あっ、はい。こここ……こちらこそ、よろしくお願いします、シャルロッテさん」

「シャルロッテさんではあまりに他人行儀だぞ、珠樹。もっと親しみを込めて愛称で呼んでほしい」

「えっと、……じゃあ、ロッテさん?」

「……ふむ。確かに短縮形はロッテだが、その呼び方は日本では可愛く感じないから嫌だ。どうせならシャルと呼べ。そっちの方が女の子っぽい感じでいいじゃないか。……あ、あと、出来れば小豆みたいにちゃん付けで呼んでもらえると嬉しい」

凛々しい印象しかない彼女が頬を赤らめる様子はとても可愛らしかった。彼女の意外な一面を見られて、友人として少し彼女に近付けた気がした。

「じゃあ、シャルちゃん」
「ふ、ふむ。ちょっと恥ずかしいが、嬉しいな」

「じゃあ、部屋の飾り付けを終わらせよう、シャルちゃん」
「そうだな、行くか」

私達は頷き合い、部屋の装飾を終わらせるために小豆ちゃんの元へと向かった。三人一緒で作業をすれば、残りの飾り付けなんてあっという間に終わるだろう。

三人で部屋の装飾を終えると、キッチンの方から日向君が顔を出した。日向君はキッチンでクリスマス・ディナーを作っている大樹君の手伝いをしていたが、向こうでの作業もほとんど終えて戻ってきたのだ。料理の仕上げは大樹君が行なっている。

パーティの準備に集中して全く気付かなかったが、キッチンからは美味しそうなクリスマス・ディナーの香りが室内まで漂ってきていた。こちらの作業はすっかり終わってしまい、私達は今か今かと御馳走の登場を待ちわびた。

私達のクリスマス・パーティはもうすぐだった。






The End of Another Future Story




あとがき

……あれっ?
ウッディーは何処?
キッチンから一歩も出ることなく前編終了ですww

そして、思いがけない形で
もう一人の幼馴染シャルロッテ嬢が登場です。

実は本編の方でチョロチョロと
もう一人の幼馴染が~的なことを
言ってましたが、名前思い付いたのは最近ですwww

そのうち彼女の話も書きたいと思いつつ、
多分かなり先のことになりそうな気がします。
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コメント

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No title
コメント水聖 | URL | 2010-12-25-Sat 02:12 [編集]
こんばんは^^
AFは珠樹さんが多いような気がしますが、気のせい?
大樹くんの存在感のなさが気の毒でした。「ワガママ?」珠樹さんんが?あまり想像できないですが、続き楽しみにしてます。
ちなみに
カウンターが「7777」でしたw
思わずパチンコに行こうかと思いました^^
Re: No title
コメント遠野秀一 | URL | 2010-12-25-Sat 23:58 [編集]
水聖さん、コメントありがとうございました。

珠樹率が多い?
えぇ、だって珠樹のためのAFですからwww
7777って凄いですね。リクとかあれば、受け付けますよ?
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