作家志望の不定期ブログです。
無色の翼、鳥は何処に向かうのか?
スポンサーサイト
-----------  CATEGORY: スポンサー広告
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
大きな樹の下で AF4.「Pocky Pocky Pocky」
2010-11-22-Mon  CATEGORY: Another Future
ポッキーの日から11日遅れてでポッキーの話。
大きな樹の下でAF更新です。

・大きな樹の下で



大きな樹の下で -Another Future-
AF4.「Pocky Pocky Pocky」


天高く馬肥ゆる秋。
私、柴崎小豆は一つの大きな懸案事項を抱えていた。
これは非常にデリケートかつ重大な問題だった。

とりあえず、片足で立ってみた。
次は爪先の神経を集中して、ゆっくりと踵を浮かす。
そして、視線は下に向ける。

……意味不明? そんなことはない。
誰だって、体重計の上でやるでしょ?
この秋の時期なら、特に……。

だって……、秋の味覚って美味し過ぎるのがいけない!!
秋は誘惑がいっぱいなんだよ!! 秋限定のスウィーツとか、絶対に食べるだろ!! 夏にいっぱい汗かいて痩せた気がするからって、ついつい食べちゃうだろう!!

うぅぅ……!!

しかも昨日、松茸が豊作だからって、贅沢絶対ダメって言っている大樹が松茸なんか買ってくるから……。

食べるに決まっているじゃん!!
そりゃもう、ご飯五杯はいっちゃうでしょ!!
なんか五月蠅く言っているウドの大木を張り倒してでも食べるに決まってるじゃないか!!


「よし、ダイエットをしよう!!」


私は体重計の上で高らかに宣言した。
いや、これは体重計に対する宣戦布告と言ってもいい。
この不正な数値を叩き出す忌々しい機械を絶対に泣かしてやる。

目標は三キロだ!! ……いや、三はちょっとやり過ぎかな~? ひとまず元の体重に戻すことに集中して……。いや、でも……、う~ん……、やっぱり、目標は二キロで!!

見てろよ、体重計め!!
絶対に痩せてやるからな!!
これは断固たる決意、私は必ず貴様に勝つ!!


「ただいま~。今日はポッキーの日だったから、たくさん買い込んじゃったよ、ははは♪」


……まず、私がやらなければいけないことは、あの空気を読まないウドの大木を抹消することだ。










「……なるほど。帰った途端、いきなり蹴られた理由はそれか」

大樹は渋い顔をして、大袈裟な溜め息を吐いた。
どうせまた無駄なことしているな、とか思っているのだろう。もしくは、どうして普段は男勝りのくせに変なとこで乙女みたいなことを……、とか腹立たしいことを考えてるのかもしれない。

だが、今回の私は違う!
鋼鉄よりも固い意志を以ってダイエットに臨むのだ!
多少の誘惑なんかには絶対に揺らがない!


「せっかく小豆とポッキーゲームをしようと思って買ったのに……」


……ゆ、揺らがない!!
絶対に揺らがないからな!!

「まぁ、ポッキーゲームはいいや。半分冗談だったし」
「冗談なのかよ!?」

「いや、だってルールとかよく知らないし?」

別に、あんなゲームにルールもクソもないと思うけどな……。
図体が大きいくせに大樹は変な部分で細かい。料理なんかは大雑把だったりするが、掃除は一度始めるとシミ一つ残さず完璧にやる。その辺りのこだわりが未だにわからない。


「で、ダイエットするってことは、今日からダイエットメニューを作れってことなのかな? しかも、それに僕も巻き込まれると?」

「あぁ、そうだ。お前一人だけ美味いモノ食ってたらムカつくからな」
「本当、いい迷惑だよ……」

「ダイエットを決意した恋人に対してそんなこと言うなよ!!」

「君がダイエットを始めるたびに被害を被ってきた経緯があるんだから仕方ないだろう? ダイエット食に付き合わされるのは平気だけど、空腹で機嫌悪くなって八つ当たり受けるのは本当に勘弁だよ。ダイエット中の小豆なんて、飢えた小型犬と変わらないんだから……」

「ふしゃああああ!!」


テーブルの上から真空飛び膝蹴りを放って大樹の顔面を潰す。
この野郎は恋人として付き合い始めてもワンコ扱いを止めやがらない。全く、ムカつく野郎だ。


「こ、こういう被害を受けるから嫌なんだよ、小豆のダイエットは……。別に太ってないじゃないか? ダイエットなんて必要ないだろ?」

「馬鹿野郎! 女の子には、いつだってダイエットが必要なんだよ! 太ったとか、太ってないとか関係なく!」

あれは体重計が不正を行なっているだけであって、断じて私が太ったとか、そういう訳ではない。私はいつだってダイエットのことを考えているのだ。

「そんな無駄な努力より、ポッキーゲームしようよ? せっかく、こんなに買ったのに」

大樹はコンビニの袋を私の前に見せつける。
袋の中は、ポッキーチョコレート、ポッキーミルク、ポッキー極細、つぶつぶいちごポッキー、アーモンドクラッシュポッキー、ポッキー・ショコラonショコラ・マイルド、ポッキー・ショコラonショコラ・プラリネ、クラッシュクッキーポッキー、冬のくちどけポッキー、いちごポッキー、スイートパンプキンポッキー……がそれぞれ全部三箱以上。

「お前、どんだけ買ってんだ!? お前、グリコの回し者か!!」

「だって、小豆、ポッキー好きだろ?」
「私が太る原因は絶対お前だ!! 一発殴らせろ!!」

「あっ、やっぱり太っ……」

「フシャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!!」



忌まわしい記憶が完全抹消されるまで殴り続ける。
世界には知ってはならない真実というモノがある。人の命よりも重い情報というモノもある。触れてはならない禁断の真実に触れた大樹には死あるのみ。


「痛い痛い!! もういい加減にしろ!!」
「うがあああ!! コラ、力に出るなんて卑怯だぞ!!」

「それを君に言われるの、凄い心外なんだけど!?」


記憶抹消するまで殴るつもりだったが、途中で大樹に両手を掴まれてしまった。攻撃を蹴りに切り替えようとしたが、大樹もそれは先読みしていて、私の身体をクルッと半回転させて膝の上に私を座らせた。

そのまま背後から抱き締められた形になって、私は抵抗も出来なくなった。こんな風に抱き締められたら、抵抗など出来るはずがない。

……み、身動きから取れないからだぞ!!
別にこのままでいたいとか、そういうことじゃない!!


「別に全然重くなってないと思うけど?」
「……馬鹿、太ってねぇって言っただろう」


大樹は私を膝の上に乗せたまま、そんなデリカシーのないことを言う。
こういう体勢は嫌いではないのだが、やっぱりいろいろと気になってしまうのだ。いくら体重計が不正を行なっていたとしても。


「じゃあ、ポッキーゲームしよう?」

「やだ!! 私はダイエットするって決めたんだ!! っていうか、ポッキーゲームなんて半分冗談って言ってたろ!? どうしてそんなに拘るんだよ!?」

「別に小豆とイチャつけるなら何でもいいってのが本音? ほら、せっかく数量限定のグリコ味もあるんだし。はい、あ~ん」

「まだ種類あったのかよ!?」


このウド野郎はマジ最悪なことに、ダイエット宣言をした女子の顔近くにポッキーなんて凶悪兵器を突き付けてきやがった。しかも、数量限定という重武装をしている恐ろしい代物だ。

クソッ……、食べたい~!!
限定品の味って、どんなのだよ!?
あと、大樹とポッキーゲームもしたい……。


「我慢しなくてもいいのに?」

「うっさい! これで本当に太ったらどう責任取る気だ!?」
「じゃあ、後で激しい運動をさせてカロリーを減らしてあげるよ」

背後から耳裏を舐められる。

「うひゃああ!? は、ははは……、激しい運動って何だ!?」
「えっ? 胸キュン地獄のトライアスロンとか?」

コイツは本当、何言っちゃってるの!?
そんなのは絶対に嫌だからな!!
っていうか、胸キュン!?

「離せよ、コラ! お前に振り回されるのはゴメンだ!」

「それはむしろ僕の台詞なんだけど? いつも君の面倒を見ているのは誰だと思っているんだい?」

「うっせぇ! んなこと知るか!」
「もうちょっと知ってほしいんだけどね。いつも大変なんだよ?」


また耳を舐めてきやがった、この馬鹿は。
ポッキーゲームをしたいのか、それとも私の耳を舐めたいのかはっきりしろ。私はどっちも嫌だし、それ以外の選択肢も認めない。


「ポッキーゲームしてくれないなら、ご飯作ってあげないぞ? 朝も起こしてあげないし。小豆の分の洗濯もしないぞ?」

「ちょ……、お前、それ卑怯だぞ!?」
「僕に頼ってばかりいる小豆が悪い」

「ぐぬぬぬ……」

確かに大樹に頼り切っている部分はあるが、だからといってこんな卑怯なやり方は納得できない。

「ポッキーゲームに付き合ってくれたら、ちゃんとダイエットメニューも作ってあげるし。運動も付き合ってあげるよ。ほら、今ちょっとカロリーとっても、その分は僕が責任とってあげるから。
 ……それに、僕はどんな小豆だって大好きだからね?」

「ば、馬鹿……。そんなこと言ったって、私は……」

「はい、あ~ん?」
「……大樹の馬鹿。責任とれよ……」


恨めしい目で大樹を睨みながら、私は目の前のポッキーを咥えた。せっかくの限定品だと言うのに、味なんて全然わからなかった。

心臓がドキドキして壊れてしまいそう。
味なんてわかるはずがない……。

大樹はポッキーゲームをするというのに、私を抱き締めたまま絶対に離そうとしない。だから、私はドキドキしたままポッキーを咥え、ゆっくりと振り返る。

もういつだってキス出来る距離なのに、ポッキー分だけの距離が開く。
私は恥ずかしくてちょっとずつしか食べられないのに、大樹は遠慮なくパクパク食べていく。

ポッキーの味なんてわからない。
でも、大樹とのキスは甘い恋の味がした……。





The End of Another Future Story




あとがき

どうも豆柴の話はギャグ風味ですねw
というか、相変わらず豆柴編ではウッディーが超攻めますねw
本編やAFタマ編の大樹君はいったいどこへ?

同一人物です、間違いなく。

まぁ、小豆がもっと素直になってくれれば、
普通にイチャつくんでしょうけど、
素直じゃないですからね。

珠樹編は彼女の方が素直なので、
完全バカップル状態にwww

どっちがいいですかね?
っていうか、それより先に本編ですかねww
登場人物を増やさないと出来ない話もありますし。
関連記事
スポンサーサイト
トラックバック0 コメント2
コメント

管理者にだけ表示を許可する
 
No title
コメント水聖 | URL | 2010-11-22-Mon 01:32 [編集]
こんばんは、遠野さん。
ほんとヒロインが変わるだけでここまで全体の雰囲気が変わるものなんでしょうか。大樹くん、別の人でしょw
珠樹さんヴァージョンのポッキーゲーム話も読んでみたいです。
どっちがいいかって?
どっちも好きですwww
Re: No title
コメント遠野秀一 | URL | 2010-11-22-Mon 01:50 [編集]
水聖さん、コメントありがとうございます。

やっぱり別人な気がしてきましたw
珠樹バージョンですか? どうしましょうw
考えてみます。
トラックバック
TB*URL
<< 2017/07 >>
S M T W T F S
- - - - - - 1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31 - - - - -


Copyright © 2017 無色の翼、鳥は何処に向かうのか?. all rights reserved.
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。