作家志望の不定期ブログです。
無色の翼、鳥は何処に向かうのか?
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ポンコツ警部と閉ざされた金庫の死体(1)
2010-10-17-Sun  CATEGORY: 閉ざされた金庫の死体
ポンコツ警部第二章、閉ざされた金庫の死体!
ようやくお披露目出来ました(=^・^=)

っていうか、実は結構前に出来てたんですが、
PCがネットに繋がらなくて更新ががが……。
でも、久し振りにネットが繋がったので、
また切断しないうちに慌ててアップ中です。

今度はスケールアップして、
クローズドサークルとか密室とか二号機登場とか、
そんな感じの本格……?っぽいミステリに……
なるはずもないですねーw

だって、我等がポンコツ警部の存在自体が
本格ミステリというモノから外れてますしwww

何はともあれ、
ポンコツ警部の第二章が始まります!



ポンコツ警部と
閉ざされた金庫の死体


「うわぁ~、すご~い!!」
「ほらほら、見てくださいよ!!」

目の前にポンコツが二人いる。
ひとまずポンコツ一号機とポンコツ二号機と呼ぼう。
で、そのポンコツ両機は窓の向こうを指差し、嬉々とした様子ではしゃいでいた。まるでこれから向かう遊園地を目の前にした子供のような無邪気な喜び様だった。

「…………」

頭痛がする。
何故にこんな状況になってしまったのだろうか。

「どうして先輩はテンションが低いんですか? ほら、あれが見えないんですか? 今この状況でテンションが上がらないなんておかしいですよ!」

「猪井君はノリが悪いなぁ~。そんなんじゃウチの婿に出来ないよ? ここはヒャッホ~来たぜぇぇぇって歓喜するところなのに」

正直、こいつ等の思考を理解することが出来ない。
この状況でどうしてテンションを上げられるというのだろうか。
ポンコツが二人いる時点ですでに手一杯だというのに、この状況は更に面倒な事態を引き起こす気がしてならない。
あと、婿とかどうとかには突っ込まんぞ。絶対に面倒なことになるとわかっているから。

「ほら、先輩も見てくださいよ!」
「見えてるっての……。で、これのどこが楽しいんだ?」

窓の向こうを眺め、俺は大きく溜め息を吐いた。

「もう絶対に船なんて出せないような大嵐ですよ!! それに、どうしてこんな孤島に建てたんだってくらいの無駄に豪華な屋敷!! 加えて胡散臭い金持ち一族!! もう絶対殺人事件が起きますよ!!
 こんな絵に描いたようなクローズドサークルを前にして、どうしてテンション上げられないんですか!?」

「嵐の孤島に取り残されてテンションが上がるか、ボケェェェ!!」

稲妻は雄叫びのような轟音を上げながら孤島に堕ちる。
嵐に閉ざされた孤島で起ころうとしている惨劇を予感させる不吉な雷だった。











事の発端は数時間前だった。
思い出すのも腹立たしい出来事だった。

香川殺しの事件も終わり、久方ぶりの非番の朝だった。当然、俺は昼間でぐっすり寝るつもりだった。たとえ、多少呼び鈴が五月蠅くても、多少ドアを叩く音が五月蠅くても、絶対に起きるつもりなどなかった。

せっかくの休みに朝から訪問販売とか来たら殺したくなるだろう。これでも一応警察関係者なので問題を起こす訳に行かない。と言う訳で、鳴り続けている呼び鈴を無視して、俺は布団の中で丸まっていた。

っていうか、今何時だ? 時計を見るのも面倒だ。
放っておけば、そのうち諦めるだろう。

ピンポーンピンポーンドンドンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンドンドンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンドンドンドンドンポーンピンポーンピンポーンピンポーンドンドンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンドンドンピンポーンピンポーンピンドンドンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンドンドンドンドンドンドンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンドンドンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンドンドンドンドンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンドンドンドンドンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンドンドンピンポーンピンポーン!!


「やっっかましいィィィッ!! ぶち殺すぞ、てめぇ!!」

「あっ、起きましたか、先輩。全く駄目ですよ、そんな大声出しちゃ。しかも、警察官にあるまじき暴言です。っていうか、近所迷惑です。まだ朝の五時ですよ? もっと常識をわきまえて……」

「どの口が常識とほざくかァァァッ!! 殺すぞ、てめぇ!! っていうか、てめぇこそ朝五時に何してやがんだ、ゴラァァァ!?」

「ふぎゃあああああああッ!? 痛い痛い痛い!! 未だかつてないくらいに怒り狂ってますね、先輩!! マジで手加減なしです!! にぎゃああああああ!!」


ひとまず気が済むまでポンコツを折檻してやった。
俺の爽やかな朝の一時をぶち壊しやがったポンコツ野郎の名前は、市井玖子。クソ忌々しいことに警視庁捜査一課の警部殿であり、この俺、猪井零二の上司だった。

警視庁捜査一課強行犯捜査係の警部、市井玖子。警視総監賞を膝の高さくらいまで積み上げられるくらいに功績を重ねていやがる優秀な奴だ。
年齢は二十六。……の割にいろいろ発育不十分な女だが、見てくれは別に悪い物でもない。ショートカットの似合う美人と言ってもいいだろう(本人には口が裂けても言わんが)。若くて美人で仕事が出来る。普通に考えれば、充分出来る女にカテゴライズされてもいい。

だが、このポンコツは壊れたラジオの如くピーチクパーチクと年がら年中喧しく、いくら叩いても直らないテレビの如く苛々させる奴だった。いくら能力的に優秀でも、この性格はどうにかならないのか。一体何度殺してやろうと思ったことか。


「で、何の用だ、てめぇは?」

「人の頭を圧搾するようなグリグリ攻撃をした後に言う台詞がそれですか? 謝罪の言葉はないんですか、謝罪の言葉は? ひぎゃああああああああああ!!」

「最後通告だ。俺の休日をこれ以上、無駄に浪費させるというなら実力行使で貴様を排除する。ちなみに、人間は二階から落ちても死ぬ確率は低いから安心しろ」


俺はポンコツの襟首を掴んで、今すぐにでも放り投げられるように腕に力を入れた。これでも五輪強化選手の候補に挙がったことがある。女一人片手で投げ飛ばすくらい余裕だ。


「あ、あははは……。死ぬ確率は低いと言っても、ゼロじゃないんですよね? ゼロじゃないってことは希望も絶望も仲良くフォーリンラブしている状態ですよね?」

「いいから何をしに来たか、話せ」
「話すのはいいですが、内容次第で投げたりしません」

「いいからさっさと話せ!」


ふざけた内容だったら絶対に投げる。
というか、俺の休日の朝をぶち壊したんだし、もう投げちまってもいいんじゃないか?


「わぁ~、目が怖いですよ、先輩! どうどうどうどう!
 今日、先輩のお宅を訪問したのは他でもありません。デートのお誘いですよ、デート。ほら、こんなに可愛い後輩が……って、ストップ! あぁ、投げないでください、投げないでください!!
 あぁぁ~、実はですね……、先輩についてきてほしい場所があるんですよ。先輩が非番だってのは重々承知しているんですが、先輩以外に頼れる人もいなくてですね……」

「ふん……。ついてきてほしい場所?」


一応まともそうな話だったので、俺はポンコツを解放してやった。
しかし、ついてきてほしい場所とは一体何のことだろうか。さっそく面倒事のニオイがしてきた。これは適当に話を聞く振りをして、隙を見てドアを閉めてポンコツをシャットアウトしよう。

せっかくの休日をポンコツに潰されてたまるか。俺はあと三時間くらい寝てからパチンコか競馬に行くんだ。


「はい! まず詳しい説明をするので部屋に上げてもらえませんか? 私が日頃の恨み……ではなく、先輩への愛を込めて朝食を作ってあげますから」

「絶対にいらん!」
「どうしてですか!?」


日頃の恨みと言いかけた奴を信用できる訳がないだろう。
あと、そもそもポンコツに料理が出来るはずがない。この女は基本的に頭のよさ以外は全て駄目だ。


「あっ、もしかして私の料理の腕を信用していないんですね? ふふん、浅はかですよ、先輩。この私に出来ないことなんて何一つありません! どんなに教本どおりに料理しても、全ての食材を黒に染めてしまう私の力を見くびらないでほしいです! 練炭の錬金術師、市井玖子の実力を先輩に見せてあげます! さぁ、今すぐ私にキッチンを貸してください、先輩!」

「それを聞いて誰が貸すか、ボケ!!」


何が練炭の錬金術師だ。てめぇは禁忌を犯して真理を見たってのか?
しかし、このポンコツならどんな料理でも炭に出来そうな気がして微妙に怖かった。


「でもでも、こんな朝早く起きた先輩はきっとお腹を空かせているはずです。ここは私が腕を振るって絶品練炭料理を……」

「いるか!! っていうか、朝早く起きる羽目になったのは誰のせいだ!?」

「痛い! 痛いです! セクハラです! ドメスティックバイオレンスです! 訴えて勝訴して慰謝料たっぷり……ふみゃああああッ!!」


全く、どうすればこのポンコツは機能停止をするのだろうか。
強制的にポンコツを黙らせてはみたが、またすぐに再起動するだろう。やはり、一思いに首をポッキリやるべきだろうか。しかし、このポンコツはそれでも起き上がってきそうな気がして怖い。

そんな馬鹿なことを考えている間にもポンコツは再起動して、恨めしそうに俺を睨みつけていた。


「全く、どうすればこの先輩は優しくなるんですかね? 私がこんなにも愛情いっぱいで接してあげているのに、こんなツンツンしてて、おのれはサボテンかーと突っ込みたいところです」


黙れ、ポンコツ。
壊れたテレビ以下の分際で調子に乗るな。


「わざわざ俺の家まで来た用件を話さないなら、とっと帰れ。俺は眠いんだ。っていうか、今朝の五時だしな」

「あぁ、待ってください! 話します、話します!」
「何でもいいから簡潔に頼む」

「はい! じゃあ、私と一緒に絶海の孤島に建てられた怪しげな屋敷に行ってください!」


躊躇なく扉を閉める。
本当に聞くまでもなかったな、こんな奴の話なんて。


「あぁぁぁ~、待ってください! 開けてください、先輩! 今すぐここを開けないと、捨てられた~と言って大泣きして近隣住民に目撃されてやりますよ! そして、あることないこと言い触らして先輩がこのボロくて狭くて微妙に臭いアパートに住めなくしてやります!」


それを大声で暴露している時点で、もはやポンコツに同情する奴はこのアパートから消えた。特に大家はお前を許さないだろうな。


「……キューコ、変わって」


んっ……?
この声には聞き覚えがあった。
不味い、こっちのポンコツにあることないこと言われるのは大ピンチだ。俺は慌てて扉を開けた。


「てめぇもいやがったのか、睦美」
「やほー、猪井君」


ポンコツ二号機、新開睦美。
結婚して苗字は変わっているが、ポンコツもとい市井玖子の実姉だ。某有名新聞の社会部のジャーナリストで、たまに情報交換をしたりしている。妹同様、有能な時も会ったりするが、基本的に駄目な奴だ。
年齢は知らんが、市井警部とよく似た顔立ちだが、可愛いというより綺麗寄りな感じだ。いい年をしてポニーテールなのはどうかと思うが、一応似合ってはいる。

このポンコツ達は九人兄弟で、市井警部は末妹、睦美は六番目だ。俺も全員と面識がある訳ではなかったが、どいつもムカつくポンコツばかりだった。


「何の用だ、コラ?」

「うん。だから、ミステリーで定番の絶海の孤島に行って殺人事件を体験しようぜって話?」

「絶対に嫌だ!」

「まぁ、殺人事件ってのは冗談だけど、孤島ってのは本当よ? 私の親友の誕生パーティなのよ。身内と何人かの招待客だけの小規模なパーティだけどね」


なるほど……。ようやく……、本当にようやく絶海の孤島に行く理由とやらわかった。


「だが、断る!」
「まぁ、そう言うと思った……」


睦美は愛用ポーチに手を突っ込み、ガサガサと中を探り始めた。
記者愛用の七つ道具が入っているとか前にほざいていたが、とにかく胡散臭い物ばかり出てくる謎のポーチだ。

本能的に嫌な予感がした。
どうも睦美が愛用ポーチに手を突っ込んでいると、意味もなく警戒心が高まってくる。多分、これまでこのポンコツ二号機が起こしたロクでもない騒動のせいだろう。


「という訳で、そんな猪井君にはこれをプレゼント」
「あァ?」


睦美はポーチから怪しげなモノを取り出し、俺の方に向けて突っ込んできた。危機を感じて回避行動を起こすより前に、目の前に花柄のハンカチが迫っていて…………。

……。
…………。
………………。

……目を覚ました時には、何故か絶海の孤島に建てられた怪しげな屋敷の一室だった。状況はさっぱりだが、最初にすべきことはポンコツ共をぶん殴ってやることだった。









あとがき

新シリーズが始まりましたねー。
ポンコツ一号二号が揃って登場ですwww

ポニーテール式のポンコツ二号機は
ゆささんからのイラストから生まれました(=^・^=)
大感謝のイラストは、↓に。

もらっちゃいました♪

さて、新シリーズが始まったはいいんですが、
他のキャラの名前は全然決まってません。
まだ暫定的に資産家Aとか長男とか使用人1とか客人1とか、
そんな感じです。トリックはおおよそ固まった感じで、
あとは物語自体の構成の組み立て途中です。

本格的な問題編が始まるのは、もうちょうっと先ですww
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コメント

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No title
コメントゆさ | URL | 2010-10-18-Mon 22:18 [編集]
こんばんはー☆

おおぉぉ!!新シリーズ!!!始まりましたね、わくわくしますvvv
そしてポンコツ記者さんも!
「……キューコ、変わって」でキターーーーー☆と思いました(笑)。

しかし彼らが九人兄弟ってすごすぎですね。。。
男のきょうだいもいるんだろうか…その人たちもすごいんだろうか…?とか、ちょっと思いました。
Re: No title
コメント遠野秀一 | URL | 2010-10-19-Tue 20:18 [編集]
ゆささん、コメントありがとうございます。

ひとまず序章だけ御披露目ですw
とりあえず今は主要人物以外の名前付け中です。

> しかし彼らが九人兄弟ってすごすぎですね。。。
> 男のきょうだいもいるんだろうか…その人たちもすごいんだろうか…?とか、ちょっと思いました。

一応男兄弟もいる予定です。まだ細かくは決まってませんが。
そして、多分全員アレ系かとwww
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